順風も逆風も受けながら私が人より長いタームで物事を見るようになったのは、都市開発をライフワークにしているからだろうと思う。都市再生の一翼を担うような大規模な再開発は、構想から完成まで20年近くかかることも珍しくない。その間には、大なり小なり景気変動の波を受ける。一喜一憂していては身が持たない。六本木ヒルズはバブルとバブル崩壊という激動期を経て誕生した。竣工した年も、「2003年問題」と騒がれたオフィスビルの大量供給期だ。
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ちなみに、2008年に竣工した中国・上海の「上海環球金融中心」も、開発途中でアジア通貨危機や9.11同時多発テロの逆風を受けた。竣工後も世界経済危機という大嵐に遭遇している。長期にわたる再開発事業では、景気循環の波に揉まれることは避けられない。メディアは、竣工時の稼働率を見て成功だとか失敗だとかいうが、それは表層的な見方である。都市は生きている。時代を呼吸しながら育っていくものである。
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